Shoyo Blog

島根県立益田翔陽高校紹介ブログ

生物環境工学科「課題研究まとめ準備(フラワーバイオコース編)」

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こんにちは!
益田翔陽高校・生物環境工学科のブロクエチームです。

 ここ生物環境工学科では、「翔陽祭」も終わり、現在、12月に行われる『課題研究発表会』に向けて3年生たちが準備をしています。

今回は、「フラワーバイオコース」の“バイオ部門”で行われている発表準備を覗いてみようと思います。
※「フラワーバイオコース」は“草花”、“植物バイオテクノロジー”、“生物活用”、“フラワー装飾”などの専門教科があります。

今回、課題研究発表会に向けて準備を進めていたのは、シクラメンという花の「優良個体を利用したクローン培養」です。

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左:優良個体の写真
右:普通のシクラメンの写真

普通のシクラメンと優良個体の違いは、写真を見て分かるように、花弁の先端部分がちぢれているかどうかで、ちぢれている方が優良個体になります(分かるかな?)。

クローン培養とは、クリーンルーム内で土の代わりになるゼリー状の透明な液体(培地)を使い、シクラメン(優良個体)の葉や根、塊茎などを人工的に生育・増殖させることです。

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この実験の目的は、シクラメン(優良個体)のクローンを作成し、人工的に増殖させることにあります。

実験については、「葉を利用した実験」、「根を利用した実験」、「塊茎を利用した実験」の三つがあり、それらを同時に行っています。

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今現在、三つの実験自体はうまくいっているのですが、予定より大幅に遅れています。原因は、葉の利用(実験)に時間を使いすぎたためです。
遅れを取り戻したいところですが、植物はこちらの思い通りに早く成長してくれたりはしないので、やるべきことをやるしかありません・・・。

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上の写真は、クリーンルームと呼ばれる部屋です。バイオ専攻生は、このクリーンルームと呼ばれる部屋で、植物の培養実験などを行っています。

クリーンルームとは、壁面や空気中に存在するちりの数や量を少なくするように管理してある部屋のことです。

 今は、クリーンルーム内で花を培養しているので、外の環境に出してしまうと、すぐに枯死してしまいます。
この実験を最後までやって、販売できるサイズまで栽培できるようになれば、増殖させた優良個体のクローンを本校の市場で販売できるので、そうなることを祈っています。

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今の課題研究は4人でやっていて、それぞれが個体番号のついた“親”を担当しています。

親は「230」「235」「224」「226」と番号がついていて、それぞれに「枯死率が高い」「優良個体の発生率が高い」「花の数が多い」「コンタミ〈(ネーション)=カビや菌が生えるこ〉の確率が高い」などの特徴があります。 

1,2年生の時に習ったバイオの知識を使って、それぞれ担当の“親”を管理し、課題研究を進めているところです。

シクラメン」というテーマ設定は、去年の先輩たちの中に、「シクラメンを栽培する」という課題研究をやっていた班があり、それを引き継ぐかたちで、「シクラメンの優良個体を増やす」というテーマを選んだそうです。

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最終発表は、12月に校内発表があります。

そこで選抜されると、2月にグラントワで発表することになっているので、研究は遅れているようですが、そこに向けて“バイオ班”は皆、頑張って研究を進めていました。